「線」を引く事が生きがいになる

2009年ドローイング
2009年ドローイング

 インドのミティラー絵画を発見し、その線に魅了され、私の制作人生は大きく変わったと思う。民俗絵画だからなのか、その「線」は今までに見て来た作家の引く「線」とは違い、とても自然で、気取っていない感じがする。自然との距離は近い。 

 アート作品といえば、デッサンといえば、作家はそれっぽくなる様に作品に完成度を求める。暗黙の了解が過去の巨匠の作品達から継承されている。

 ミティラー絵画の裏側にある物語を知る前から、「うわ〜すごい!」という感情だけで、模写しなきゃ、模写したい、という欲がメラメラ湧いて来た。